イマサラですが「朝雲」が田母神氏を批判している件について

当ブログにもときどきコメントを下さるマイミクの「どろ」さんは実は元自衛官の方なんですが、その「どろ」さん経由で自衛隊専門紙「朝雲」が4月7日付け読売新聞掲載の村松栄一氏による寄稿をひきながら暗に田母神氏を批判していることを知りました。

朝雲寸言2009/4/16付

 4月7日付読売新聞に、元陸上自衛隊西部方面総監の村松栄一氏の寄稿が掲載された。その中で氏は「田母神論文」について、大きく二つの点をあげて批判している。

 第一に、田母神氏が「日本が侵略などしたことのない『良い国』であることを否定すれば、自衛官が国防に命をかけることはできない」と主張するのに対して、それでは、歴史の評価が定まるまで国防ができないことになる、と批判する。さらに、今日の日本は道徳が退廃し、守るに値する「良い国」でないと思えば国防は成り立たないと述べ、国防の根源は「歴史」ではなく、自らの国は自ら守るという民主主義の原理だと説く。
 かつて、自衛隊反対の相手に向かって、「自衛隊反対を含めて国民の自由を守るのが自衛隊だ」という自衛官の声を聞いたことがある。競争万能、格差社会の風潮の中で、我々は、批判者を敵視する善悪二元論に陥っていないだろうか。反対者も国民である以上、守るのは自衛隊の任務だ。 
 村松氏があげる第二の点は、組織のトップが進んでルールに反し自説を展開したことだ。氏は、組織人たる以上発言に制約があるのは当然で、自由に発言できないのは自衛官だけではない、と言う。陸士59期出身の村松氏の所論には、民主主義下の軍人の根本的な人生観が見て取れる。政府は、田母神問題に関し「ルール違反」のみを重視しているが、「軍人」のあり方を考える必要はないのか。

http://www.asagumo-news.com/toki/sungen090416.html

非常にまっとうな見解ですね。とくに「反対者も国民である以上、守るのは自衛隊の任務だ。」というくだりなど。アレな人たちよりもよほど「自衛隊」のほうが現実に即していることがよくわかる。もっとも「朝雲」のコラムを自衛隊全体の意見として捉えることは一方で「危険」ではあるとは思うけれども、やはりこういう意見を正面きってだしてくるところに「田母神なんかと一緒にするな」という意思がよく伺えます。