9/13付け正論は屋山太郎先生でした。

さてお待ちかね。まずは9/13付け正論から。
産経御用評論家屋山太郎氏とは、まさに定番中の定番ですな。岡崎久彦氏に書かせたりしたら、何を言われるかわかったもんじゃないし。屋山先生とkkk新聞との抜群の信頼感をうかがわせますな。

 ■公務員制度改革断行の決意引き継げ

 ≪なぜ支持率下落し続けた≫

 安倍首相の辞任表明は青天の霹靂(へきれき)だった。

 参院選惨敗後の続投宣言、内閣改造、所信表明と突き進んできた安倍首相がなぜ突然、政権を投げ出すに至ったのか。首相は辞意表明の記者会見で「国際公約テロとの戦いを継続するために局面打開を図ろうと思った」と述べた。

 安倍政権の支持率は70%近い数字でスタートしながら、ひたすら下がり続け、参院選ののちも30%前後まで落ちた。内閣改造で40%強まで持ち直したが、「政治とカネ」問題でまた下がる傾向を示し始めた。首相は支持率の回復をバネに反転攻勢に出ようとしていたようだが「所信表明で述べたことを実行するのは困難と判断した」という。

 突貫工事のような安倍政治で、先の国会では17回の強行採決が行われた。このうえテロ新法を衆院の3分の2で再議決すれば「民意を受けていない」(小沢一郎民主党代表)総理の独裁といわれかねない。そこに思い至って突然、気力が失(う)せたというのが真相だろう。

 ちょうど1年の安倍政治だったが、歴代内閣が先送りしてきた教育基本法の改正、教育関連3法の改正、国民投票法の制定、防衛庁の省昇格、公務員法の改革を断行した功績は大きい。この功績大きい安倍政権がなぜ支持率の下落を続けたか。

 ≪「天下り根絶」への抵抗≫

 第1は「戦後レジームからの脱却」を望まない勢力が意外に多かったということだ。とくに朝日新聞は論調、記事ともに「反安倍ビラ」の趣を呈し、紳士の皮を被ったヤクザ的言論に終始した。「日の丸・君が代反対、護憲」の朝日は安倍政権にことごとく反抗した。マスコミの世論誘導の恐ろしさを感じた。

 第2は公務員制度改革に密かに反抗する官僚たちを敵に回したことだ。公務員法の改正は人材バンク官民人材交流センター)の設計と公務員への民間並み労働法の適用−といった作業が残っており、次期通常国会公務員制度改革基本法が提出される段取りだった。

 この基本法が理想的な形でまとめられると、官僚の「天下り根絶」が実現することになる。独立行政法人特殊法人などが160もあるが、これらは天下り受け入れのために作られた受け皿ポストにすぎない。仕事もないのに年2000万〜3000万円をふんだくる“汚職ポスト”だが、これらの法人は設立の根拠法を持っている。

 松岡利勝氏を自殺に至らしめた「緑資源機構」も年金資金をドブに捨てたグリーンピアもすべて法に則って設立されたものだ。官僚の利益を図るために立法府の議員がお手伝いし、その利権のおこぼれを政治家がいただくという図式だ。この姿は明治以来の、官僚が行政府のみならず立法府をも握るという「官僚内閣制」の姿にほかならない。安倍首相の目論んだのは「天下り根絶」によってこの官僚内閣制を終わらせ、憲法のうたう「議院内閣制」を確立しようとするものだった。

 残念ながら安倍氏の真意を古手の政治家や閣僚が理解していたとは言い難い。「官僚をうまく使うのが政治家の手腕」「官僚を痛めつけてはいけない」と、麻生太郎幹事長も与謝野馨官房長官もいう。官僚と政治家の関係を改めてこそ、民意に沿う政治が行われると知るべきだ。選挙の洗礼を受けない官僚が政治をやるとは言語道断なのである。

 新総裁はこの道理を自覚して、是非とも公務員制度改革を実現してもらいたい。

 ≪公務員制度改革地方分権

 安倍首相は改造内閣地方分権、都市間格差の是正を念頭に増田寛也氏(前岩手県知事)を総務相に起用した。増田氏はバラまきのカネではなく産業振興で地方を興したいと述べ、将来の道州制を見据えた地方分権を説いている。地方の疲弊は中央集権のやりすぎに起因している。地方交付税14兆円のほかに19兆円の補助金がばらまかれている。かりにこの19兆円のほとんどを交付税化するとすれば、中央府省のいくつかは消えてなくなるだろう。橋本行革で1府22省庁を1府12省庁にしたが、実は中央府省の体積は全く削減されていない。小泉前首相の三位一体改革もほとんど地方分権につながらなかった。中央官僚が権限を握って離さなかったからだ。各省がピラミッド型人事制度を堅く守り、そのための天下りポストを死守しようとしている。

 こうみると公務員制度改革地方分権とは一体のものとわかるだろう。民主党地方分権道州制については同じ方向を向いている。衆参のねじれは2大政党の話し合いに進まざるを得ない。

(ややま たろう)(2007/09/13 06:13)

なんだかわれわれの知らない間に、安倍総理は大変な政策に着手されていたようですな。それを知っていたのはkkk新聞と屋山太郎先生だけとは。その慧眼には恐れいります。それでもさすがに「政権を投げ出すに至ったのか。」と指摘している点についてはまだ理性が残っているんでしょうな。

 突貫工事のような安倍政治で、先の国会では17回の強行採決が行われた。このうえテロ新法を衆院の3分の2で再議決すれば「民意を受けていない」(小沢一郎民主党代表)総理の独裁といわれかねない。そこに思い至って突然、気力が失(う)せたというのが真相だろう。

 ちょうど1年の安倍政治だったが、歴代内閣が先送りしてきた教育基本法の改正、教育関連3法の改正、国民投票法の制定、防衛庁の省昇格、公務員法の改革を断行した功績は大きい。この功績大きい安倍政権がなぜ支持率の下落を続けたか。

参院選の結果を見れば、「総理の独裁といわれかねない。」なんてことは火を見るより明らかであって、だからこそあのときに辞任すべきだった、と巷間言われてしまうのである。気力がうせたからやめますなんてゴタクいうのだったらなおのこと。それにしてもこうして安倍政権の「功績」とやらを改めてみてみると、前政権からの申し送りをひたすらこなしていたんだなということがよくわかる。そしてこういう点しか評価されないことに安倍政権の無能さとそれに見合わない強行さが浮き彫りになるというもの。

 第1は「戦後レジームからの脱却」を望まない勢力が意外に多かったということだ。とくに朝日新聞は論調、記事ともに「反安倍ビラ」の趣を呈し、紳士の皮を被ったヤクザ的言論に終始した。「日の丸・君が代反対、護憲」の朝日は安倍政権にことごとく反抗した。マスコミの世論誘導の恐ろしさを感じた。

「紳士の皮を被ったヤクザ的言論」ってアータ、どこの聖教新聞かと思いましたよ。朝日新聞なんて前世紀の異物だとかもはやその言論に価値はないなどといいつつ、都合が悪くなるとみんな朝日のせいなんて、そりゃ産経さん、あまりにもツンデレすぎるんじゃないですか?マスコミの世論誘導の恐ろしさは安倍政権時の産経新聞の論調を見ていればおのずからわかってきますので、あんまり吐露されなくても結構です。

 第2は公務員制度改革に密かに反抗する官僚たちを敵に回したことだ。公務員法の改正は人材バンク官民人材交流センター)の設計と公務員への民間並み労働法の適用−といった作業が残っており、次期通常国会公務員制度改革基本法が提出される段取りだった。

 この基本法が理想的な形でまとめられると、官僚の「天下り根絶」が実現することになる。独立行政法人特殊法人などが160もあるが、これらは天下り受け入れのために作られた受け皿ポストにすぎない。仕事もないのに年2000万〜3000万円をふんだくる“汚職ポスト”だが、これらの法人は設立の根拠法を持っている。

ここでも黄金パターンの「みんな官僚のせい」がでてくる。こういう仮想敵を作って自分への支持を高めるって冷戦構造が終結してもう何十年となるのに、どうもそこから一歩もでることができないのが安倍ちゃん脳、産経脳ってことなんだろうか。「理想的な形でまとめられると」と“まとめられなかったら民主党と朝日のせい”にする気満々であることが伺える。人材バンクの負の点については全く触れられてない。見てない事実=存在しないが今流行の産経脳。また、新たな箱を作ってそれでよしとする発想は、天下り受け入れのための汚職ポストを作っていたときとなんら変わらない気がするが、それは愚か者ゆえの穿った見方なんだろう。

 松岡利勝氏を自殺に至らしめた「緑資源機構」も年金資金をドブに捨てたグリーンピアもすべて法に則って設立されたものだ。官僚の利益を図るために立法府の議員がお手伝いし、その利権のおこぼれを政治家がいただくという図式だ。この姿は明治以来の、官僚が行政府のみならず立法府をも握るという「官僚内閣制」の姿にほかならない。安倍首相の目論んだのは「天下り根絶」によってこの官僚内閣制を終わらせ、憲法のうたう「議院内閣制」を確立しようとするものだった。

 残念ながら安倍氏の真意を古手の政治家や閣僚が理解していたとは言い難い。「官僚をうまく使うのが政治家の手腕」「官僚を痛めつけてはいけない」と、麻生太郎幹事長も与謝野馨官房長官もいう。官僚と政治家の関係を改めてこそ、民意に沿う政治が行われると知るべきだ。選挙の洗礼を受けない官僚が政治をやるとは言語道断なのである。

 新総裁はこの道理を自覚して、是非とも公務員制度改革を実現してもらいたい。

まさか安倍ちゃんのいう戦後レジームからの脱却というのが“憲法のうたう「議院内閣制」を確立しようとするものだった。”とは!おじいちゃんもびっくりだ。あー安倍ちゃんは大いなる野望を抱いていたんだー(棒読み)と感嘆いたしました。身の丈を知るって大事ですね。「官僚内閣制」によって生きながらえてきたのはどこの政党かとも思うが、先に述べたように見てない事実=存在しないが産経脳ゆえ、そんな話は聴いたことないんだろうな。

 安倍首相は改造内閣地方分権、都市間格差の是正を念頭に増田寛也氏(前岩手県知事)を総務相に起用した。増田氏はバラまきのカネではなく産業振興で地方を興したいと述べ、将来の道州制を見据えた地方分権を説いている。地方の疲弊は中央集権のやりすぎに起因している。地方交付税14兆円のほかに19兆円の補助金がばらまかれている。かりにこの19兆円のほとんどを交付税化するとすれば、中央府省のいくつかは消えてなくなるだろう。橋本行革で1府22省庁を1府12省庁にしたが、実は中央府省の体積は全く削減されていない。小泉前首相の三位一体改革もほとんど地方分権につながらなかった。中央官僚が権限を握って離さなかったからだ。各省がピラミッド型人事制度を堅く守り、そのための天下りポストを死守しようとしている。

 こうみると公務員制度改革地方分権とは一体のものとわかるだろう。民主党地方分権道州制については同じ方向を向いている。衆参のねじれは2大政党の話し合いに進まざるを得ない。

最後は屋山先生の妄想が炸裂して終了。「衆参のねじれは2大政党の話し合いに進まざるを得ない。」ということなので、肝心の話し合いをするための努力を放棄し、党首会談してくんないから辞めたーとのたまい、敵前逃亡説明責任を放棄してしまうような御仁がトップから退き、表舞台から姿を消したことにより、話し合いはもっと円滑に進むのではないか?と、希望が見えたところで〆てみる。