心優しきアカヒ新聞

たとえ大昔の古傷を持ち出されても(しかも前身がどうだったかなんてことには知らぬ顔して戦後発刊であることしかアピール力のない3kに)心優しき朝日新聞はきちんと相手をしてあげる。なぜならそれは産経だから。部外者には及びもつかない濃厚な、彼らだけの世界がそこにある。

朝日新聞2007年10月4日 夕刊2面 窓 論説委員室から

産経抄」の自己矛盾

 「朝日新聞をたたくのは自由だが、事実の確認だけはくれぐれもお忘れなく」
 先月28日のこの欄〔らん〕で、産経新聞の1面コラム「産経抄〔しょう〕」にそう呼びかけたところ、3日の「産経抄」でお返事があった。
 いやはや驚いた。こちらの指摘はほっかむりしたまま、こんどは沖縄〔おきなわ〕戦の集団自決をめぐる29日の県民集会の報道をとりあげて、朝日に「事実の確認だけはくれぐれもお忘れなく」と切り返してきたのである。
 朝日新聞は朝刊1面で「沖縄11万人抗議」の見出し(東京本社最終版)で大きく報じたが、「11万人は主催者発表の数字です」「関係者によると、参加者は最大で4万3000人だそうです」というのだ。
 ならば当然、産経は「参加者は4万3000人」と書いているのだろう。そう思って記事を探すと、社会面にこんな見出しがあった。「撤回求め11万人集会」
 何だ、同じではないか。
 首をひねりつつ2日の「産経抄」を読み返すと、そこにもこんなくだりがある。
「11万人(主催者発表)が参加した」
 11万人という数字が主催者発表であることはその通りだ。朝日の記事も「参加者は主催者発表で11万人」と明記している。
 自ら11万人と繰〔く〕り返しながら、やはり11万人と書いた朝日をたたく。自己矛盾〔じこむじゅん〕としか言いようがない。
 きちんとした批判なら耳を傾〔かたむ〕けたいが、意味不明の批判には答えようがない。重ねての忠告で恐縮〔きょうしゅく〕だが、事実の確認だけはくれぐれもお忘れなく。
 〈恵村順一郎

君よ、これを見て「朝日も産経と同レベルに成り下がったな」などというなかれ。朝日はアガペーの精神で産経の心を解きほぐそうとしているに違いない。それがツンデレという愛情の一表現形態とも知らずに。