頭が変だよ産経抄!

産経新聞朝日新聞がコラムにて文通という名の交換日記をしていることは有名な話ではあるが、久しぶりに正面きって産経新聞が朝日へのラブレターを書き綴っていた。ラブレターというよりはもはやストーカーに近いと思うが。

【産経抄】10月3日

 拝復 朝日新聞論説委員室さま。9月28日付夕刊の「『産経抄』の良心」と題されたコラムを拝読しました。安倍退陣について「靖国神社参拝や村山、河野談話の見直しを求め続けたあなた方の身びいきこそ、(安倍氏に)重荷だったのではないか」とご指摘いただきましたが、物は言いようだとつくづく感心致しました。

 ▼「事実の確認だけはくれぐれもお忘れなく」ともご忠告をいただきましたが、その言葉はお返ししなくてはなりません。そう、先月29日に開かれた沖縄戦での住民の集団自決をめぐる教科書検定への抗議集会の報道ぶりです。

 ▼貴紙は1面で「沖縄11万人抗議」と大見出しをとり、きのうも「県民大会に11万人が参加した」と書いておられます。でも、11万人は主催者発表の数字です。記者は何の疑問も持たなかったのでしょうか。

 ▼抄子は宜野湾市内にある会場を何度か訪ねていますが、会場の面積は約2万5000平方メートル、つまり160メートル四方に過ぎません。当日の航空写真を見ると空きスペースもあり、どう数えれば11万人にもなるのでしょう。

 ▼もったいぶってすみません。関係者によると、参加者は最大で4万3000人だそうです。沖縄の警察は、主催者の反発を恐れてか真実を発表できないのです。江藤淳先生が生前、指摘された「閉された言語空間」がなお存在するようです。

 ▼主催者発表通りに集会の規模を2・5倍も誇大に報道する姿勢は、戦時中に大本営発表を垂れ流し続けた貴紙の過去とだぶってしまいます。そうそう、貴紙は論調の異なる読売、日経とネット事業や販売部門で提携されるそうですね。思い切った決断に拍手を送りますが、新聞でもネットでも事実の確認だけはくれぐれもお忘れなく。 敬具

全く何をどう書いてよいやら。とりあえず前日の産経抄には「日本軍が強制したとの記述を削除するよう求めた検定意見の撤回を求め、11万人(主催者発表)が参加した。」と書いていたのだけれども、昨日のことも忘れちゃうなんて、安倍ちゃんショックが脳に深刻なナニカを引き起こしてしまったのか。まあ9/30付けの産経抄で『先輩のコラムニストは「その日書いたコラムはその日忘れる。そうでないと明日、書けない」と教えた。物書きにとって、他人の文章に感銘を受け、いつまでも記憶に留めていると、無意識のうちに盗作騒ぎを起こす心配もある。』などと自らの捏造癖はどこへやらといった文章を書いていたのだから、そんな昔のことを覚えてなくて当然なのかもしれない。つーか、いい気になって人の批判する前に前日の記事ぐらい読んでおけよってことなんですけれども。

主催者側の発表を疑わないのはおかしいということをいうのだが、指摘の朝日記事にはきちんと「主催者側発表」と断り書きをいれているのだから、なにが問題なんだかさっぱりわからない。朝日の記事に謎の関係者が登場して「本当は15万人集まってたんですよ」などと言っているのなら捏造・ミスリード記事なんて話にもなるのだろうが、そんな某3k新聞みたいなことはやってなかったわけで。そもそもそんなことをいいだすと全国数箇所で行われた裁判員フォーラム(新聞広告に税金を6億円も費やした)で参加していたのが某新聞関係者とカネをもらった参加者だったなんて過去を持ち出されかねないのだが、それも「その日書いた(以下略)」ということで忘却の彼方なのだろう。しかしこんなこといっていいのかねえ。「主催者側の発表を疑え」なんて読売新聞に喧嘩売ってるようなもんだろうに。(公称1000万部はどこが発表した数字なんだか)今後野球の試合でもなんでも、集まった人数は産経独自で調査してくれることだろう。
独自調査といえば例の学ラン捏造事件にも登場した産経独自の「謎の関係者」がここにも現れている。産経さんはどうもこの得体の知れない「関係筋」のネタがお得意でいらっしゃる。そりゃ「ソース出せ」といわれないからいくらでも作り放、いやまそれはさておき。
で、この謎の関係者だが、実は世界日報の記事にも登場している。

 しかし、沖縄県警の調べでは大会参加者数は約四万二千人。ある公安関係者は「あの場所にぎっしり入ってせいぜい五万人。当日、会場に行ったが、まだ隙間(すきま)があった」と語る。

 会場となった宜野湾海浜公園多目的広場の敷地面積は、立ち木および歩道部分を含めて、二万四千六百平方メートル。一平方メートルに二人が入ったとしても五万人には満たない。

この記事を一読し、軽いデジャヴを覚えたがそれも病み上がりの小生ゆえ気のせいなのだろう。「他人の文章に感銘を受け、いつまでも記憶に留めていると、無意識のうちに盗作騒ぎを起こす心配もある。」そうなので、上記記事に感銘を受けた某3k抄の中の人がいつまでも記憶にとどめてしまったのかもしれない。そんな軽いジョオクはどうでもいいんだが、他紙では見かけなかった4万2、3千人という数字がなぜ産経新聞世界日報に掲載されているんだろう。読売、毎日朝日には話せないが世界日報には話せる沖縄県警・公安関係者というのもあまり想像はしたくないな。

まあなんだ、こういう記事ばかり書いているから「統一教会」の「大本営発表」を垂れ流しているといわれてしまうわけです。論調の異なる読売、日経から相手にされないのもむべなるかな。こんなことばかりしているとそのうち愛しの朝日新聞にも袖にされてしまうんでは、とオッサンは心配しとります。合掌。