ならば「死の大天使」鳩山邦夫法務大臣はどうだ！

アルカイダの友達の友達の法相が朝日新聞の素粒子に「死神」呼ばわりされて大激怒だそうだ。でもってこれを嬉々として報道したのは例によって例のごとく朝日を熱烈に愛する産経新聞でございます。*1

朝日「死に神」報道に法相激怒　「死刑執行された方に対する侮辱」
2008.6.20 11:08

　今月１７日に宮崎勤死刑囚（４５）ら３人の死刑執行を指示した鳩山邦夫法相を、朝日新聞が１８日付夕刊で「死に神」と報道したことについて、鳩山法相は２０日の閣議後会見で、「（死刑囚は）犯した犯罪、法の規定によって執行された。死に神に連れていかれたというのは違うと思う。（記事は）執行された方に対する侮辱だと思う」と強く抗議した。

　「死に神」と鳩山法相を表現したのは、１８日付朝日新聞夕刊のコラム「素粒子」。約３年の中断を経て死刑執行が再開された平成５年以降の法相の中で、鳩山法相が最も多い１３人の死刑執行を行ったことに触れ、「２カ月間隔でゴーサイン出して新記録達成。またの名、死に神」とした。

　会見で、鳩山法相は「私を死に神と表現することがどれだけ悪影響を与えるか。そういう軽率な文章を平気で載せる態度自身が世の中を悪くしていると思う」と朝日新聞の報道姿勢を批判した。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080620/trl0806201109003-n1.htm

なんとなく「死神」と「殺し屋」を間違えてないか？という気がしないでもないが、嗚呼あの顔であの声で「死神」というイメージは是が非でも避けたかったんだろう。これがサン=ジュストばりに「死の大天使」とでも呼ばれたら大喜びしたかもしれない。まったくセンスないわね素粒子は。ていうか、いしいひさいちは鳩山法相に「俺の顔が悪いから」などと言わせてたぞ。しかも黒頭巾かぶせてたし。それはいいのか！というわけで「死神という言葉には差別的な意味合いはない」と言い出す識者の登場に期待。明日の産経抄は「朝日さん事実の確認だけはくれぐれもお忘れなく」と文通開始だな。それはさておき。

死刑囚の人権だなんて鳩山はいつから人権派になったんだ？というのはともかく、頭に血が上りすぎているのか鳩山は意味不明なコメントをだしているようだ。

鳩山邦夫法相は２０日の閣議後会見で、連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤死刑囚ら３人の死刑執行について法相を「死に神」と表現した朝日新聞の報道に「執行された方々に対する侮辱。彼らは死に神に連れて行かれたのとは違う」と不快感を示した。

死神と表現することがどうして執行された人間への侮辱になるのか、愚かな私にはさっぱりわからない。鳩山が自分に対する侮辱と捉えたならまだわかるが。あたかもかばうフリををして「正義は自分にあり」みたいな態度をとろうとするからこんな頓珍漢なことをいいだすんだろうな。素直に俺のこと馬鹿にすんじゃねーよバーヤバーヤといえばいいのに。人間素直がいちばんですよ。

　鳩山法相は「マスコミは（執行数を）野球の打率のように論評するが、私は粛々と正義の実現のために法相の責任を果たしている」と述べたうえで、「人の命を絶つ極刑を実施するのだから、私も心境穏やかではないが、社会正義のために苦しんで執行した。恐ろしい事件を起こした宮崎死刑囚にも人権も人格もある。軽率な文章だ」と話した。

なにいってんの？執行しているのは刑務官でしょ？アンタが自らボタン押してんのか。つーかそもそも死刑執行する現場に立ち会ったことがあるのか？ホントに意味不明だ。

で、今回のニュース、ヤフー配信分についていた弁護士の日記見て驚いた。

■弁護士川原俊明のブログ
鳩山法相は、「死に神」なのだろうか
http://blog.goo.ne.jp/e-bengo/e/2eac2cbbb5ad5f46e4b4542ba8ba5cf4

光市事件や裁判員制度についての記事も読むと、なんだこりゃ。弁護士というのがにわかに信じがたいが、まあ東大法学部を次席で卒業したという人でも死神程度で大騒ぎしているんだし、弁護士といえば某府知事みたいなのもいるわけですからそのあたりはどうともいえないわけですが。

*1:勿論その後各社追随報道をしている