タモ神さんには女性ファンがいっぱいなんだYO!と嘯く産経

今朝産経朝刊を読んであまりのことに一瞬で目が覚めました。この味わいを是非皆様とも共有したい。以下に転載します。(強調筆者)

【話題の本】『自らの身は顧みず』田母神俊雄

■決然とした態度とブレない考え

 「国を愛することを禁じるような歴史観が今後もまかり通るなら国は滅びる」と訴えた本書は、刊行から1カ月で13万部を超えた。版元のワックには女性からのファンレターが多数届いているという。

 「決然とした態度とブレない考え。いまの日本男性に欠けているものを田母神(たもがみ)さんに感じているようです」と同社の女性編集者は話す。

 「日本は侵略国家であったのか」と題された懸賞論文に端を発した田母神航空幕僚長解任騒動は、わが国でいまだに「東京裁判史観」に縛られた人々による「言論統制」と「粛正」が行われていることを改めて浮き彫りにした。特に朝日新聞の社説はすさまじかった。

 「ぞっとする自衛官の暴走」と題してこう書き出す。「こんなゆがんだ考えの持ち主が、こともあろうに自衛隊組織のトップにいたとは。驚き、あきれ、そして心胆が寒くなるような事件である」

 こうした進歩的マスコミにおもねるように与党は電光石火の早業で田母神氏を解任、国会は参考人として招致しておきながら、田母神氏が持論を展開するのを封じた。それこそ「驚き、あきれ、そして心胆が寒くなるような事件である」。国会でこそ田母神氏が論文で提起した問題について、議論をつくすべきではなかったか。

 センセイたちは何をそんなに恐れたのだろう。1929年から33年にかけて世界を襲った大恐慌を背景に起こった「五・一五事件」を連想し、クーデターの危険を感じたからだろうか。とてもそうは思えない。田母神氏と議論できるほど勉強していないというのが実態だろう。そうしたセンセイたちが本書を手に取っていれば、まだ救いはあるのだが。

(桑原聡)

http://sankei.jp.msn.com/culture/books/090119/bks0901190822001-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/090119/bks0901190822001-n2.htm

なんでしょうこの無駄な援護射撃は。短い文章の中に突っ込みどころがいっぱいで即座に10は思いつくけれども、朝からこうして頭の体操をすればすっきりと仕事にむかえるというもの。読む人知らずの書評欄でもこんな罠を仕掛けるなんて産経は本当にイケズだなあ。

まあなんですか、桑原さんに言いたいのは、センセイたちはやっぱりこの程度の歴史認識と知性の持ち主が自衛隊のトップに君臨していたことに恐れたんだと思うよ。私もびびる。そりゃーあんな妄想を恥ずかしげもなく述べられる「決然とした態度」や秦郁彦センセなんかがいくら言葉を尽くしても「ブレない考え」にはいろんな意味で「いまの日本男性にないものをもっている」とは思うけれども、そもそもそれは持つ必要があるのかという問題が。厚顔無恥だからって別にその堂々たる態度をほめられるものじゃないしね。

それにしても朝日新聞の「ごもっとも」な意見に対し、「進歩的マスコミ*1だから」と一点突破する力わざと言うかこういうところで朝日をたたかなければ産経じゃないという気がして心からうれしくなります。今年越せるか怪しいけれど産経には頑張っていただきたいですな(棒読み)。

*1:55年体制を今に生きるニッポソ産経からすれば「旬」な言葉なのかもしれないが、いかんせん通常の世界ではもう死語過ぎるだろそれ…。つーか進歩的うんちゃらって産経新聞系でしか見ない気がする。