「時効間近だから逮捕した」ってのはどうなんだろ。
今長いのを書いているからとりあえず思いついたことを手短に。
「時効間近だからこの時期の摘発に踏み切った」という話がコンセンサスを得ているようだけど、刑事訴訟法254条により必要的共犯ということで西松建設が起訴されたら時効停止になるんじゃないの?とドシロウトの俺が言ってみる。
政界捜査で検察当局が、神経をとがらせるのが立件のタイミング。衆院の解散時期が不透明なうえ、03年分の献金の虚偽記入の時効が3月末に迫っていることから、この時期の摘発に踏み切ったとみられる。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090303-OYT1T01307.htm
だから佐藤優サンがこの辺のことを念頭に「総選挙後でも…」といっていたのならば納得。佐藤優サンについてはいいたいことがたくさんあるけど「事実誤認に基づいてテキトウなことをいってる」というのは(今回の件に限って言えば)気の毒なのかもしれんと思った次第。
とはいえ本当に素人の思いつきなので間違っていたらご指摘ください。
もうひとつ。今回の報道やそれに対するネット上の反応について気になっているのは、逮捕イコール犯人・犯罪者視という風潮について。これは別に西松建設問題に限った話ではなく前々からどうかと思っていることだけれども。志布志事件なんかを経験している割にはちとナイーブじゃね?なんてね。よく創価タブーやら在日タブーなんてことをいう人がいるけれどもそれよりももっと強烈かつみんなが知ってるタブーがあるじゃないですか。検察・警察批判タブーというやつが。いまだって小出しにだされるネタに食いついて誤報まがいのことまでしでかす始末だし。でもネット界隈やら2ちゃんやらを見る限り、普段「マスゴミは真実を報道しない」だの「マスゴミは事実を隠蔽している」「偏向報道を許すな」といってる人たちも、今回はなぜか同じ台詞を言わないみたいだね。酷使国士のみんなたちはどうしたんだろう。歌を忘れたカナリヤをネットの海に浮かべてもキタコレキタコレいうだけで忘れた歌はどこへやら。
で、西松建設の問題に戻るけれども、ここまで小沢代表は突っぱねるんならむしろ代表は辞任しないほうがいいと私は思っている。これほどまでに強気で検察側を糾弾する態度までみせているのに辞任してしまえば「いってることとやっていることが違う」といわれるのは目に見えているし。しかしこれも「小沢代表の言うことが正しいならば」が前提です。この巨大な賭けに負けたらどうなるかそれは小沢議員自体が一番よくわかっていることでしょう。まあここまで書けばまともな読解能力を有した方ならば私が別に小沢代表を擁護しているわけではないということはご承知だろうけれども、念のために小沢代表を擁護するつもりはないと明記しておきます。どちらかというと昨今のきな臭い動きの数々からある意味検察に批判的な視点を有してしまっていることがこんな文章を書いている遠因である、といえるかもしれない。それはさておき。
なんですか、小沢一郎議員がどれほどの人間かはあの佐川事件を思い返せばおのずとわかろうというもの。ま、だからこそこんな「小さな」事件で尻尾を出すとも思えないってのがありますが。